アームホールと袖のパターンメーキング 1

アームホールは勝手にできる?

学校や先輩からみなさんが教わった方法は、先にアームホールがあり、そのアームホールに合致した袖を作る。というものでした。これに対し玉置メソッドはまったく逆の発想です。先に完成した袖があり、その袖が無理なく自然に付いたところに勝手にアームホールができる。というものです。

脇面に袖を置き、袖口側からのぞき込むと、そこにアームホールが出現します。まるで勝手にできたかのように、アームホールの楕円形が脇面に見えます。袖ができれば必然的にアームホールができるという意味がここにあります。


セットインスリーブは3面構造

例えばTEEシャツなどの身頃は、前と後の2パーツでできています。しかしもしこれをセットインスリーブ(ラグランでも同じです)で作ろうとするなら、構造的には3面で作る必要があります。前と後と脇。この3面です。なぜなら、その3つ目である脇面に対して袖が付くからで、脇面が無いと、袖は付く場所がありません。


袖山カーブの整合性は机の上で確認できる

袖の付け根を包丁で切断すると、そこに脇面が明確に見えてきます。この面は切断面ですから、当然のことながら真っ平らです。そして一方の袖側切断面も真っ平らです。だから隙間無く置けるのであって、もし袖の面が真っ平らで無かったら、その袖は脇面に付かなくなります。袖の切断面とは要するに袖山カーブのことです。したがって袖山カーブの形状が良くなければ、その袖は脇面にぴったり付くことができません。真っ平らな脇面は机の上と同じです。机の上も真っ平らなので、その袖の山カーブが正しいかどうかは、机の上で確認することができます。

机の上で確認する袖山カーブの修正はこちらです。